『すべて真夜中の恋人たち』 川上未映子

 文章なのか何なのかよくわからないけど、何とも言えない儚さを漂わせるタイトル。以前読んだ『ヘヴン』よりも文章が深くしみ込んできて、こっちの方が好きかな。“真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う。”こんな一文から始まる最初の1ページで、物語の世界観に引き込まれる。
 主人公は、書籍の校閲を職業とする30代半ばの独身女性。ふとしたことから勤めていた会社を辞め、フリーランスで働き始める。孤独な生活のなかで、ある男性を好きになってしまうというストーリー。繊細な文章と、交わされる会話のやりとりの奥深さが印象的。光についての会話の部分が特に良かった。主人公がもらったCDがショパンっていうところも。
 登場人物たちはみなどこかしらに孤独な部分を抱えていて、そのひとつひとつに優しい光を当てるような小説だと感じた。タイトル通り真夜中に静かに浸るのにぴったりの一冊だと思う。


[PR]
by yuzuruzuy | 2012-11-13 00:10 | 読書 | Comments(0)


つまらない、面倒くさいを、面白く。


by yuzuruzuy

プロフィールを見る

S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

最新の記事

さらば
at 2014-09-25 04:35
イタいのイタいの、飛んでいけ!
at 2014-06-14 23:03
いろいろあるけれど
at 2014-06-05 03:56
「ママ、しまじろうのお顔、ご..
at 2014-05-04 01:25
ニイハオ
at 2014-04-29 01:21

以前の記事

2014年 09月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2013年 11月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 03月
more...

カテゴリ

全体
日記
独り言
つぶや句
読書
映画
広告
写真
表現
SLT
夢日記
屋久島
自転車de東京
欧州一人旅
回文
未分類

タグ

検索

我的書架

ブクログ

その他のジャンル

外部リンク

記事ランキング