『エロ事師たち』 野坂昭如

飲むよ 飲ませてちょうだいよ
いいねぇ 飲む達人になりたいね
ある意味もうあこがれに近い感じがあるよ
赤塚不二夫にキース・リチャードね
野坂昭如に藤原組長でしょ
粋だねぇ 下町情緒だよね

ミスチル『友とコーヒーと嘘と胃袋』
でお馴染み(?)、飲む達人、野坂昭如の傑作。それよりも、『火垂るの墓』の原作者と言ったなら分かるはず。
 題名からして如何わしいです。新潮文庫から出ている歴とした文学作品。僕の読書遍歴もレベルが上がってきたということか。電車の中で怪しいカバーは外して読んでました。
 戦争から十数年後の貧しい世の中でエロ事師という不法な商売をするスブやん以下その仲間、そして家族をめぐる話。最初の空襲で母を亡くす回想シーンは、壮絶で、確かに『火垂るの墓』を思い起こさせた。
 結構露骨な描写をしているのに、古語を交えた関西弁のような文体で、下品にはならない。リアルに描いてるようで、そこから感じるのは奥深い観念。馬鹿馬鹿しいのになにか崇高なものを感じさせる。
 この文章はなんなんじゃ?書き方によっちゃめちゃくちゃ下品なのに、“狼口鯨頭”やら“竜飛虎歩”などと厳厳しく書かれたら、
自然と辞書に手が伸びて、調べてみても載っとりゃせん。ニュアンスで分かるけど。
 舞台が京阪神で、西宮北口とか仁川も出てきた。関西弁の文章はやっぱりリズムが独特だ。それに他の方言にはない哀愁があるんだなぁ。町田康もそうだが、土地の雰囲気が染み付いた文章を書けるのはうらやましい。
 アイロニーやブラックユーモアも満載。戦後のパワーを感じました。
 僕も、飲む達人、読む達人、そして書く達人になりたいです。


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by yuzuruzuy | 2010-11-23 22:42 | 読書


つまらない、面倒くさいを、面白く。


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