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『すべて真夜中の恋人たち』 川上未映子

 文章なのか何なのかよくわからないけど、何とも言えない儚さを漂わせるタイトル。以前読んだ『ヘヴン』よりも文章が深くしみ込んできて、こっちの方が好きかな。“真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う。”こんな一文から始まる最初の1ページで、物語の世界観に引き込まれる。
 主人公は、書籍の校閲を職業とする30代半ばの独身女性。ふとしたことから勤めていた会社を辞め、フリーランスで働き始める。孤独な生活のなかで、ある男性を好きになってしまうというストーリー。繊細な文章と、交わされる会話のやりとりの奥深さが印象的。光についての会話の部分が特に良かった。主人公がもらったCDがショパンっていうところも。
 登場人物たちはみなどこかしらに孤独な部分を抱えていて、そのひとつひとつに優しい光を当てるような小説だと感じた。タイトル通り真夜中に静かに浸るのにぴったりの一冊だと思う。


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by yuzuruzuy | 2012-11-13 00:10 | 読書

『のぼうの城』 和田竜

 結構前から読もうと買ってはいたのだけど,ようやく読んで映画も観てきた。
 小説は一気に読んだ。一番良かったのは、戦を経験したこともないのに軍略の天才だと豪語した若武者が、自分の策で見事に敵を打ち負かし、敵の総大将三成から賛辞の言葉を受け、はらはらと泣くシーン。思わずもらい泣きしそうになった。命がけで対峙した相手からの賞賛の言葉というのは、どれほど価値があるものか。のぼうはもちろんのこと、それぞれのキャラクターが生き生きと描かれている。戦国時代ってのはこんなにも清々しい男たちが生きた時代だったのだろうか。時代小説は現代にない価値観を与えてくれてやはり面白い。
 映画は戦と水攻めのシーンなど小説のイメージ以上の大迫力。ただ先に触れた自分の好きなシーンがなく残念。それでもエンドロールの演出にハッピーな気分。主題歌はエレカシ。劇場で観てよかったと思う。


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by yuzuruzuy | 2012-11-10 00:01 | 読書

書くことは心のアク抜き

他人の書いた文章で、

自分もうっすら感じていたことが、

そうそう、そうなんだって、

発見できる。

それが読書の醍醐味だって、

読書家の方々はよく仰る。


同じように、

自分が思ったことを書いてみることで、

放っておいたら心の奥底に沈んでいく自分の気持ちが、

すうっとすくいあげられて、

そうそう、自分はこういうことを感じているんだと、

再発見できる。

それが大事なものでも無駄なものだとしても、

底の方から浮んでくる蟠りをすくいあげる作業。

一種のアク抜き。


何のためにこんなとこに、

どうでもいいことを書き連ねているのかとよく思うけど、

そうそう、きっとそういうことなんだね。



日々感じることを、

当たり前のことも、

しょうもないことも、

数行でも文字にして、

自分の気持ちをすくいあげていこうと、

これで何度目かわからないけど、改めて思いました。
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by yuzuruzuy | 2012-11-06 02:50 | 独り言


つまらない、面倒くさいを、面白く。


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