『リリイ・シュシュのすべて』 岩井俊二

 昔読んで、本棚の奥にしまっていた。思い出して、開いてみたら一気に読んでしまった。映画の美しい映像と音楽がないせいか、小説の文字からは“痛み”がより生々しく伝わってくる。まだこの“痛み”を感じられるというのは、自分にとっては良いことなのだろうか?
 映画版と小説版ではストーリーにも大きく違う部分がある。映画を見ただけでは理解できなかった部分がはっきりしてくると同時に、それぞれの登場人物についてさらに深く考えさせられる。
 ネットの掲示板への書き込み形式の小説。日付けと時刻やハンドルネームがリアルに響く。その匿名性と混沌が読み手を不安にもさせる。目的は違えど、彼らと同じように毎日PCに向かっている自分には改めて考えさせられるものがあった。
 映画同様、言葉にするのが難しい。傷つけられるような、癒されるような感覚。この物語の登場人物に言わせると、それこそ“エーテル”なんかな?映画(DVD)と音楽(CD)と文章(本)をあわせたら、リリイシュシュの世界観に完璧に浸ってしまいそう。本当に不思議な力を持った作品だと改めて思った。しかし14歳という年齢から離れたせいか、少し客観的に眺められる自分がいるのは大人になった証拠かも。


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by yuzuruzuy | 2011-05-15 18:52 | 読書


つまらない、面倒くさいを、面白く。


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