我的家族

広島に着いてまず先に母と妹と一緒に、祖父が数日前から入院している病院に行った。ヘルパーのアルバイトをしている妹は、髪も黒くなり風貌が随分と大人しくなっていた。病院に着き、エレベーターで上がるとラウンジに父と車椅子の祖父の姿が見えた。祖父に「帰ったよ」と握手した。祖父はずっと手を握ったまま「よう帰ってきた」と前よりも少し力のない声で何度も繰り返した。卒業の報告をすると「ようやった」「石井博士じゃないんか」「お父さんお母さんのおかげじゃけえ」自分の卒業証書の話など、嬉しそうに、そして入院生活で少し呆けているせいか何やらかしこまった先生か悟りを開いた仙人のように話してくれた。慣れない病室では深夜になるとよく昔の記憶が幻覚のように呼び戻されて瞻妄(せんもう)という状態になってしまう。僕が会ったときはしっかりしていて顔色も良く、数週間前に死にかけたとはとても思えなかった。祖母はそんな祖父の付き添いで疲労困憊の様子だった。そんな祖母にも僕は心配をかけてしまっている。場所は病院だったけど、家族が揃って祖父も嬉しそうに笑っていた。また関西に戻る前に顔を見せておこう。
実家に戻り晩飯を食べ、ちびっと飲酒。岡本太郎のドラマを見る。妹が仕事のストレスで酒飲みになっていた。酒飲みの父を嫌がっていたあの妹が…蛙の子は蛙、血は争われないものだ。母はいつものようにテレビを見ながらテーブルでうつらうつら。「もう寝んさい」と言ってもそのままうつらうつら。これ以上無理させてたら駄目だなほんとに。
飲み会から帰ってきたべろんべろんの父がうつらうつらの母に、僕とあと一杯だけ飲ませてくれとねだる。母は「やめんさい」と咎めるが、いつもの通り僕がなだめつつ父にも本当に一杯だけと釘をさして屋久島の焼酎でお湯割りを二人分作る。いつものように父は大口を叩き、母は呆れる。しまいには酔っ払い父は妹には抱きつけないからと言って僕に後ろから抱きついてきた。家の中でだけ甘えん坊な妹はその父の後ろから抱きついてきた。やれやれ…(見守る母と抱きつかれた僕)。

当たり前かもしれないけど、こんな世の中で、互いに迷惑や心配かけていても、家族全員が揃えるのは幸せなことだなぁと、改めてしみじみと感じています。
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by yuzuruzuy | 2011-03-27 03:38 | 日記


つまらない、面倒くさいを、面白く。


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