『ローズ・イン・タイドランド』

厳しい現実をもはねのける、子どもの力強い生命力こそ
私が敬愛する想像力の源だ。
テリー・ギリアム


『モンティ・パイソン』のテリー・ギリアム監督作品
モンティ・パイソンは「なんじゃこれ!」という作品だった。
そのテイストがそのまま、不思議の国のアリスの世界に組み合わさったような、
ブラックな寓話の物語。ダーク・ファンタジーと呼ばれるジャンルらしい。

主人公ローズは薬物中毒の両親を持ち、ある日母親は薬物の過剰投与で死んでしまう。
父親と旅に出たローズは荒野にたたずむ祖母の家で暮らし始める。
祖母はなくなっており家の中はボロボロ。
そして暮らし始めてすぐに父親もヘロインを注射したあと意識が戻らず、
孤独になったローズは想像の中で遊びだす。
そして、同じ荒野のレンガの家に住む奇妙な姉弟と出会う。

貧しさや身の回りの異常な出来事を、ローズは子どもの心でまっすぐ受けとめる。
それは大人から観れば狂っているように思える一方、心のどこかに響いてくる。
発想は子どもなのに、ときどきもの凄く大人っぽく思えるのは、
ローズが自分たちには見えないものを見ているからだろうか?

いろんな感情の源が詰まった映画。だからひと言では語れない。
出てくる人間全員どこかおかしくって、次々巻き起こる事件には現実と虚構の区別もない。
ダークでグロテスクな現実世界も、少女の目を通せば、おとぎ話の世界になってしまう。

この作品の世界を創っているのは、子どもが持つ“狂気”。
ギリアム監督はいくつになってもそれを持ち続け、信じ続ける監督のようだ。


一度だけじゃ分からないから、何度も読みたくなる大人のための絵本みたいな映画。


主人公の少女が『パコと魔法の絵本』のパコに似ていた。

ローズ・イン・タイドランド [DVD]

東北新社


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by yuzuruzuy | 2010-12-21 02:21 | 映画


つまらない、面倒くさいを、面白く。


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